東京に暮らす 1928-1936

2015-07-06
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●レビュー

 歴史の転換期にいる今こそ、我々は正しい歴史を知らなければいけない。しかし残念なことに「歴史に学ぶ」ための本の多くは、歴史を動かした人たちの行動分析にすぎず、そうでなければ伝統文化を「仮想」し現代的な尺度で「解釈」を加え「教訓」めいたいい話にすり替えたものにすぎない。

 たとえば、幕末明治の頃の庶民はどうであったのか。名もなき人たちのおおらかさにこそ、僕たちの忘れてしまったものがあるのではないか。
 僕たちはこの本を、何かしら忘れ物を取りにもどるぐらいの気持ちで、ゆったりと読むべきなのかもしれない。歴史という名の教科書を捨てよう。
 過去の名も無き人々の喜びや悲しみに、寄り添って行こう。

『私は暇人なのでこんな遅いサービスでも構わないのですが、もっと迅速にサービスが行なわれるようになっても、以前からの礼儀正さと、本が売れようが売れまいがそんなことはどうでもよいという大らかさを失わないで欲しいと思います。
 最近は口先のうまい商売ばかりで、こういうまじめな商売は少なくなってしまいましたが、感じがいいし、売ることしか考えない商売よりも結局は人々の信頼を得ることになるでしょう。(本分より)』

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